
社内の問い合わせ対応やヘルプデスク対応を効率化するために、社内向けAIやAIチャットボットを導入するのは近年主流になってきています。
しかし、せっかく導入したものの「思ったような回答が返ってこない」という利用者からの不満の声が上がってしまうというのはよくあることです。
本記事では、チャットボットやAIの精度が低くなってしまう原因の解説、「精度向上のアプローチ」、そして社内AIチャットボット「helpmeee! KEIKO」が実装するおすすめの機能とその運用のコツまでを解説します。
チャットボットが的外れな回答をしてしまうとき、その原因は複数あります。
一般的には社内利用するAIの精度を向上したい場合はモデルの性能、RAGといった観点について語られることが多いです。
もちろんこれらの観点も重要ですが、実際に社内でAIチャットボットを利用する際に「回答精度が低い」「思ったような回答を得られない」といった壁にぶつかる場合は下記のような原因が存在しています。
AIの精度が低いと感じる原因の一つとして、ユーザー(従業員や顧客)が入力する質問文自体が曖昧で、言語化が不十分な点にあります。
例えば、社内ITヘルプデスクに対して「画面が映らない」「ログインできない」といった一言だけの質問がこれに該当します。
PCのディスプレイの問題なのか、特定のWebサービスの不具合なのか、はたまたアカウントがロックされているのか、主語や状況が抜けた状態では、いかに高度なAIモデルであっても正確な答えを導き出すことは難しいです。
ユーザーの質問に対して、チャットボットが参照すべき社内ナレッジ(マニュアルやFAQなど)が複数ヒットしてしまうケースも、思った回答を得られない要因です。
「交通費の精算方法」と検索した際、社内に「近距離交通費の精算規定」「出張時の交通費精算マニュアル」「海外赴任時の精算ルール」など、類似するナレッジが複数存在する場合、AIはユーザーがどれを求めているかを判断できません。
結果として、全く関係のないマニュアルを提示してしまい、ユーザーに「使えない」という印象を与えてしまう場合があります。
従来のチャットボットの中には「一問一答形式」のシナリオ分岐型のものも多く存在します。
ユーザーが入力したキーワードに対して、事前に登録された回答を機械的に出力する仕組みのため、ユーザーの「真の意図」を深掘りすることができませんでした。
ユーザー自身も自分が本当に何に困っているのかという真のボトルネックを正確に把握していないことが多いため、定型的なやり取りだけで一発正解を出すこと自体に構造的な限界がある場合があります。
一定以上の従業員数の企業で社内問い合わせにチャットボットを利用する場合には、複雑な質問も想定されるため対応できるスペックである必要があります。

では、これらの課題を克服し、AIの精度向上を実現するにはどのようなアプローチが必要なのでしょうか。
生成AI利用が主流となっていくこれからの時代、社内AIチャットボット運用で押さえるべき重要ポイントは以下の3つです。
ユーザーの質問が曖昧なら、人間が部下に指示を出すときと同じように、AI側から条件を絞り込むための「聞き返し(カウンセリング)」を行う仕組みが不可欠です。
「〇〇についてですか?それとも〇〇のことですか?」とAIから逆質問的な選択肢を提示することで、ユーザーの言語化スキルに依存することなく、求めている情報の的を絞り込むことが可能になります。
ユーザーは多様であることが想定されるため、AIの側の仕組みで解決することが現実的です。
最初の回答が100点満点でなかったとしても、そこから「自然な対話」を続けられる環境を作ることが大切です。
一問一答でコミュニケーションを終わらせず、「追加で〇〇についても知りたい」「先ほどの回答のこの部分を詳しく教えて」といった後続の質問に対して、文脈を維持したまま対話形式で深掘りできるフローがあれば、ユーザーはストレスなく自己解決に到達できます。
こうした「AIの精度を上げる方法」をシステムに落とし込み、進化したのが社内向けAIチャットボット「helpmeee! KEIKO」(以下、KEIKO)の機能です。
ユーザーの手間を最小限に抑えながら、自己解決率を向上させる2つの強力な機能をご紹介します。
相談者が入力した質問文が曖昧で、関連する情報が多すぎて回答が作れない場合、KEIKOに搭載された生成AIが、関連する社内ナレッジをいくつかのテーマにその場で自動分類し、相談者に提示します。
相談者が提示された選択肢から知りたいテーマを選ぶと、AIがそのナレッジから内容をピンポイントで要約して回答を生成します。
質問が明確な場合はヒアリングを行わないため、ユーザーの利便性を損なうこともありません。
この機能によって、同じキーワードを含むマニュアルが複数存在していてもその中から最適なナレッジ参照元をユーザーが選択するため、適切な回答を提示することができます。
そのためユーザーによる質問が曖昧であったり、ユーザー自身が問い合わせたい内容に関してうまく質問文が書けなかったりした場合であっても適切な回答を得られやすくなります。
「会話モード」が、通常の会話フローの中に搭載されています。
AIが最初の要約回答を提示した後、同一スレッドで入力された追加の投稿に対しては、自動的に対話形式で進行します。
ユーザーはまるで優秀な同僚とチャットしているかのような自然な体験で、自己解決まで導かれます。
AIが自然言語を理解し対話形式で導いてくれるため、管理者は従来のようにシナリオを作りこむ必要がありません。
解決時は「解決した」ボタンでチケットをクローズ、未解決の場合は「有人対応を希望」へと、ビジネスチャット(Slack、Teamsなど)の特性に合わせたスムーズなステータス管理が可能です。
前述した「helpmeee! KEIKO」の各種機能は非常に強力ですが、そのポテンシャルをさらに引き出し、AIの精度を高めるためには、土台となる社内ナレッジのメンテナンスが重要です。
AIの自動ヒアリング機能を正しく機能させるためには、参照元となるナレッジの「整理整頓」が不可欠です。
特に以下の2つの観点から、既存のナレッジをチェックしてみてください。
新旧ナレッジが混在していないか:
例えば、2024年版の古い精算マニュアルと、最新の2026年版のマニュアルがどちらも公開状態になっていると、AIは両方を参照してしまい、テーマ分類や要約の精度が低下します。
古いナレッジは削除するなどの対応をしましょう。
同内容のマニュアルが二重に存在していないか:
同内容のマニュアルが複数登録されていると、AIが重複データを読み込み、回答のノイズになります。
類似したマニュアルが複数存在する場合は、一つに統一してそれを正とする運用にしましょう。
社内の制度やシステムの仕様は日々変わるものです。
ナレッジは一度作って終わりにせず、定期的なアップデートの運用サイクルを回しましょう。
変更事項があった際には速やかに更新を行うことで、ユーザーは継続的にAIを利用した時に正しい情報を得られるようになります。
変更前の回答ばかりが繰り返されると、社内でAIが使われなくなってしまうので注意しましょう。
チャットボット・社内AIの回答精度が低いという課題は、ユーザーに適切な聞き返しを行い、自然な対話をシステム側から提供することで解決に近づきます。
今回ご紹介した「helpmeee! KEIKO」のアプローチは、ユーザーにも管理者にも負担をかけず、そんな理想のコミュニケーションを自動で実現するために生まれました。
「社内の問い合わせ対応をもっとスムーズにしたい」「今あるナレッジを活かして、もっと社内コミュニケーションを活性化させたい」とお考えの方は、まずはhelpmeee! KEIKOの資料をダウンロードしてみてください。