FAQシステムとチャットボットの違いとは?自社に合う選び方と導入に失敗しないポイント

社内問い合わせを、ツールの力で効率化したい!とお考えではないでしょうか?

その際、FAQシステムかチャットボットかどちらがいいのか悩むかと思います。

本記事では、両者の違いから最適な選び方、さらには導入後に形骸化させないための運用のリアルな失敗と対策までを解説します。

自社の目的や運用体制に合った最適なツールを見極め、業務の効率化を成功させましょう!

FAQシステムとチャットボットの概要と特徴

社内の問い合わせ対応やカスタマーサポートを効率化する手段として、FAQシステムかチャットボットの導入が候補に挙がることが多いかと思います。

どちらも「自己解決を促し、担当者の負担を減らす」という目的は共通していますが、そのアプローチや特徴は大きく異なります。

まずは、それぞれの基本的な概要と特徴を整理していきましょう

FAQシステムとは?

FAQシステムとは、ユーザーから頻繁に寄せられる質問(Frequently Asked Questions)とその回答を蓄積し、Webサイト上に「よくある質問ページ」として公開・管理するシステムです 。 

特徴は、膨大な情報(社内規程、業務マニュアル、製品仕様書など)をカテゴリごとに整理して一元管理できる点にあります。  

ユーザーはシステムに備わった検索窓にキーワードを入力し、ヒットした複数のQ&Aやドキュメントの中から、自分の目的に合致する情報を自ら探して読み進めていきます。  

「マニュアルや規程を体系的にしっかりとストックしておきたい」「ユーザー自身にドキュメントをじっくり読み込んでもらいたい」という場合に非常に適したシステムです。

チャットボットとは?

チャットボットとは、「チャット(対話)」と「ボット(ロボット)」を組み合わせた言葉で、ユーザーが入力した質問に対して、まるで人と会話しているかのようにリアルタイムで回答を返すシステムです。  

ユーザーが「有給の取り方は?」などと話しかけるだけで、24時間365日いつでもAIが即時に回答を出力します。 (AI搭載のチャットボットの場合) 

特に最近では、生成AIやRAG(検索拡張生成)技術を搭載したチャットボットが主流となっています。

従来のチャットボットのようにシナリオを細かく作り込まなくても、社内の各種マニュアルやドキュメントをナレッジとして登録・連携することで、AIが質問に関連する情報を検索し、その内容を参照して回答を生成できるようになります。 

ユーザーが「探す」手間をかけることなく、欲しい答えを「その場で教えてもらえる」手軽さが特徴です。

FAQシステムとチャットボットの3つの違い

どちらもQ&Aを表示するツールなら、何が違うのだろう?と疑問に思うかもしれません。

自社に最適なツールを選ぶために、以下の「3つの違い」を理解しておきましょう。

①ユーザーの行動

1つ目の違いは、情報を得る際におけるユーザーの行動です。

FAQシステムの場合、ユーザーの行動は「キーワードによる能動的な検索」です 。

自分で適切なキーワードを推測して検索窓に入力し、一覧表示された記事の中から該当するものを自分で能動的に見つけ出し、読み解く必要があります。

  

一方、チャットボットの場合、ユーザーの行動は「普段通りのチャット(対話)」です。

「PCが動かない」など、普段使いの言葉で質問を投げかけるだけで、AIが必要なナレッジを特定してダイレクトに回答を届けてくれます。

② 情報の性質

2つ目の違いは、それぞれのシステムが得意とする情報の性質、そしてボリュームです。

FAQシステムは、「網羅的かつ体系的なドキュメント提示」を得意とします。

社内規程の全文や、複雑な手続きの手順書など、テキスト量が多く、図表やリンクを交えてじっくりと読ませたい情報に向いています。  

これに対してチャットボットは、「短文によるピンポイントな即答」が比較的得意です。

「経費精算の締め日はいつ?」「○○の申請書の提出先は?」といった質問に対して、簡潔でわかりやすい手順を示すことができます。

③ 初期構築とメンテナンスにかかる工数の違い

3つ目は、初期構築とメンテナンスの工数です。

FAQシステムは、まず公開するためのQ&A内容を一つひとつ執筆し、カテゴリ構造を設計して登録する必要があります。

また、社内のルールが変わった際には、手動でFAQ記事を書き換えなければならず、ドキュメントの「二重管理」が発生しやすいため、運用の維持には一定のパワーが必要です。

一方でチャットボット(特に最新の生成AI・RAG搭載型)は、初期構築の工数をかなり削減できます。

すでに社内にある既存のマニュアルやPDFファイルをそのままシステムにアップロードして「学習」させるだけで、回答の準備が整うからです。

丸ごとQ&Aデータを作り直す必要がないため、運用開始までのスピード感が速いです。

FAQシステムとチャットボットはどちらを選ぶべき?

概要や違いを理解したところで、FAQシステムとチャットボットはどちらを選ぶべきかについて考えていきましょう。

いずれにせよ、安易に選択してしまうと、後々運用開始後に苦労をすることになります。

自社の状況や目的に合わせて、どちらを選ぶべきかの基準を示しますのでぜひご参考ください。

FAQシステムが向いている企業

以下のような状況にある企業は、FAQシステムの導入から検討するのがおすすめです。

取り扱う情報が膨大で、規程やマニュアルをユーザーにしっかりと読ませる必要がある

就業規則や詳細な製品仕様書など、体系化されたまとまったドキュメントをユーザー自身にじっくりと読み進めてほしい場合です。

まずはナレッジ(知識)をオープンにストックする場所を作りたい

社内に散らばったマニュアルを1箇所に集約し、検索可能な「Web上のナレッジサイト」としてポータル化することを優先したい場合に適しています。

チャットボットが向いている企業

一方で、以下のような課題を抱えている企業は、AIチャットボットがおすすめです。

「同じ質問への繰り返し対応」や「特定のベテランへの質問集中」を解消したい:

「パスワードを忘れた」「○○の申請書の提出先は?」といった、一言で解決する定型的な問い合わせに日々追われている場合、チャットボットは特に効果を発揮します。  

ビジネスチャットがすでに社内に浸透しており、手軽に自己解決させたい:

TeamsやSlack、Google Chatなどのビジネスチャットから質問させたい場合、チャットボットを連携して利用すればわざわざFAQサイトに遷移する手間がないため、利用率(自己解決率)が非常に高くなりやすいです。  

FAQシステムやチャットボット導入後に失敗しやすい点

どんなに優れたツールを導入しても、運用設計を誤ると「全く社内に浸透しなかった」「かえって現場の負担が増えた」という結果を招いてしまいます。

ここでは、導入後に直面しやすいリアルな失敗例を解説します。

FAQシステムでよくある失敗

FAQシステムで多い失敗は、検索キーワードが完全一致しないとヒットしないなどの理由でユーザーが欲しい情報に辿り着けず、利用されなくなっていきます。

FAQシステムはユーザーが能動的に検索して自己解決することを目的としているため、検索で回答に辿り着けないと本末転倒です。

また、FAQ内容を作成・更新しなければならないため、こうしたナレッジの登録編集作業のハードルが高いシステムだと想像以上に工数を要してしまいます。

チャットボットでよくある失敗

チャットボットで陥りがちな失敗は、「Q&Aデータの作成・メンテナンスに手が回らず、回答精度が低下する」ことです。

規定やルールが変わった際にナレッジのメンテナンスに手が回らず、チャットボットが誤った回答をしてしまうとユーザーは失望してしまいます。

結果としてチャットボットが放置され、誰も使わなくなってしまうのです。

また、セキュリティや制御の観点も大切です。ユーザーの属性に寄らず単一的な回答しかできないチャットボットの場合は利用範囲が制限されてしまう可能性があります。

失敗を未然に防ぐ!FAQシステム比較のポイント

FAQシステムを比較検討する際、機能一覧の多さだけで選ぶのは危険です。

現場での実運用を見越してチェックすべきポイントを解説します。

検索によって欲しい回答が見つけやすいか

FAQシステムを導入しても、ユーザーが欲しい情報に辿り着けなければ、結局これまで通り担当者へ直接質問が飛んできてしまいます。そのため、「検索性の高さ」は優先的に比較すべきポイントです。

従来の古いFAQシステムでは、入力されたキーワードがFAQのタイトルや本文と「完全一致」していないと、回答がヒットしないという弱点がありました。例えば「有給」と検索しても、規程に「年次有給休暇」と書かれていれば未ヒットになってしまうといった具合です。

最近では、AI機能が搭載されて検索ヒット機能が非常に優れたFAQシステムが多数出てきているので、ちゃんと欲しい回答に辿り着けるものを選んでいきましょう。

チェックすべき基準:

最新の自然言語処理(生成AI・RAG技術など)を用いた「文章ベクトル化」や、類似類義語の自動判別ができるシステムを選びましょう。

ユーザーが「年末調整」を略して「年調」と入力したり、「PCが動かない」といった日常的な話し言葉で検索したりしても、AIが言葉の揺れや文脈(質問の意図)を解釈し、関連する正しいナレッジを確実に引き出すことができます。

専門知識がなくても直感的にナレッジを登録・編集できるか

ナレッジ(知識)は常に変化します。社内ルールやマニュアルが更新された際、管理者が迷わず直感的にシステムを書き換えられるかどうかも、大切な観点です。

HTMLの知識が必要であったり、複雑な管理画面の操作を求められたりするシステムの場合、特定の担当者しかメンテナンスができず、次第に「古い情報のまま放置されたナレッジサイト」へと形骸化していきます。 

自社での利用を想定した時に、 実際に利用する担当者のリテラシーやカルチャーと照らし合わせて最も使いやすいと思われるツールを選びましょう。

チェックすべき基準:

マニュアルの作成・更新が、使い慣れたブログやチャットのように直感的に行えるかを確認してください。

運用の手間を激減!チャットボット比較のポイント

チャットボットを比較する際に、生成AIを搭載しているツールであればどれを選んでも基本的な機能は整備されているでしょう。

その中で運用を見越して検討する際には、ナレッジのメンテナンスがしやすいかどうか、ユーザーごとに適切な回答を表示できるかといった観点が特に大切です。

チャットボット選定においてチェックすべきポイントを解説します。

AIがナレッジのメンテナンスを補助する機能があるか

チャットボットの運用で挫折しやすいのは、「導入後にどのデータを追加・修正すればいいか分からなくなる」というメンテナンスの問題です。  

社内ルールは日々変化しますし、AIで解決できずにAI外で対応した問い合わせを、人間が一つひとつ分析してFAQに変換していく作業は工数がかかります。 

AIの力で、ナレッジのメンテナンスを補助してくれる機能があると非常に運用がしやすくなります。

💡チャットボットhelpmeee! KEIKOなら!:

AIチャットボット「helpmeee! KEIKO」にはオートメンテナンス機能が搭載されています。

オートメンテナンス機能は、完了した有人対応(AIだけでは解決できなかった問い合わせをシームレスに人間の担当者に引き継ぐ機能)のやり取りをAIが自動で検証し、新たなQ&Aの作成や既存回答の更新タイミングを管理画面上で自動提案する機能です。

本機能によって、担当者が「どこを修正すべきか分からない」と悩む時間をゼロにし、マニュアルの二重管理やメンテナンス放置による回答精度の低下を未然に防ぎます。

AIが自らデータの更新をサポートし続けるため、管理者の運用手間を減らしながら常に最新のナレッジを維持できます!

ユーザーに合わせた表示制御が可能か

社内ヘルプデスクや特定の顧客向けにチャットボットを運用する場合、ツール内の全ての情報を全員に見せて良いわけではありません。

役職や所属部署、あるいは顧客の契約ランクによって「回答させるべき情報(リソース)」をコントロールする機能があるとより幅広い範囲でチャットボットが利用できます。

💡チャットボットhelpmeee! KEIKOなら!:

helpmeee! KEIKOにはユーザーの属性ごとに回答を出し分ける機能があります。

学習用ナレッジとユーザーをそれぞれグループに紐づけることで、閲覧・回答リソースの制限が可能になります。

例えば一般社員からの問い合わせに対しては一般マニュアルから回答し、管理職のチャットには管理職限定規程から回答を自動生成するといった、組織のセキュリティ要件に合致したナレッジ運用が実施できます。

まとめ

FAQシステムとチャットボットは、自社が取り扱う情報の性質や、ユーザーにどのような体験を提供したいかによって選ぶべき最適解が変わります。

特にチャットボットを運用する場合、導入後の「データの二重管理」や「メンテナンス不足」による形骸化を防ぐためにも、AIが自らQ&Aの更新を提案してくれるオートメンテナンス機能などの有無が非常に重要です。

ぜひ本記事の内容を参考にして、自社のフェーズに合わせた最適な選定を進めていってください。

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